台湾、ドローン開発強化 ウクライナが導入、善戦 中国軍侵攻を想定

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台湾製の無人機「騰雲」=台北市で2019年8月(「経緯航太科技」提供)
台湾製の無人機「騰雲」=台北市で2019年8月(「経緯航太科技」提供)

 台湾の蔡英文政権がドローン(無人機)の開発に力を入れている。ロシアによるウクライナ侵攻で、軍事力の差が大きい「非対称戦」での無人機の重要性が注目されるなか、台湾軍は中国軍による侵攻を想定し、危機に備える。8月には新たな研究開発拠点を発足させる。

 侵攻してきたロシア軍に対し、ウクライナ軍はトルコ製の「バイラクタルTB2」などを飛行させ、多数の戦車を撃破。ロシアの黒海艦隊旗艦の巡洋艦「モスクワ」が4月に沈んだ際には、ウクライナ軍が地対艦ミサイルを発射したほか、無人機をおとりに使ったと報じられた。

 中国の習近平指導部は武力による台湾統一の選択肢を排除しておらず、近年は台湾への軍事的圧力を強めている。劣勢にある台湾では、ウクライナ軍の「善戦」を機に、改めて無人機に注目が集まっている。各種ミサイルや有人の戦闘機より安価なうえ、兵士が戦死するリスクがなく、敵軍に大きな打撃を与える可能性を秘めるためだ。蔡総統は3月27日、「ウクライナでの戦争は無人機の重要性を見せつけた」と強調した。

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