【詳しく】自民新総裁に石破茂氏 高市氏を抑え選出

27日に行われた自民党総裁選挙は、1回目の投票でいずれの候補者も過半数に届かず、決選投票の結果、石破元幹事長が215票、高市経済安全保障担当大臣が194票で、石破氏が1回目で1位になった高市氏を逆転し、新しい総裁に選出されました。

記事後半では1回目の投票、決選投票の詳しい結果などもお伝えしています。

初の記者会見 衆院解散・総選挙「なるべく早く審判を」

自民党の新しい総裁に選出された石破茂氏は、午後6時から初めての記者会見に臨み、衆議院の解散・総選挙の時期について、国会論戦を経た上で、できるだけ早い時期に国民の審判を仰ぎたいと述べました。

また、近く行う党役員人事や組閣では、今回総裁選挙で争った8人の議員を起用することも検討する考えを示しました。

石破氏 総裁のいすに座る「こんなもんだなあ」

自民党の石破新総裁は党本部で初めての記者会見に臨んだあと、総裁室で総裁のいすに座りました。

記者団が座り心地を尋ねると「政調会長や幹事長の時、これは座ってはいけないと言われていた。こんなもんだなあという感じだ」と応じました。

政策活動費「変だと思っていることを氷解させなければ」

石破氏は27日夜、NHKの「ニュースウオッチ9」で、政治とカネの問題を受けて国民の信頼を回復する必要があるとして、党から議員に支給される「政策活動費」のあり方を議論する考えを示しました。

この中で石破氏は、党から議員に支給される「政策活動費」について「総裁選挙で『廃止だ』と主張した候補者もいる。領収書の公開が10年後というのは意味があるとは思うが、期間を短縮することがどうなのか、とにかく全部やめるのか、議論したい」と述べました。その上で「本当にきちんとしたカネなのか、国民が『変だよな』と思っていることを1つ1つ氷解させていかなければならない」と強調しました。

そして、次の衆議院選挙で収支報告書に不記載があった議員を公認するかどうかは、党の選挙対策委員会が地元の支持などを踏まえて客観的に判断すると説明し「議員がそれぞれ説明すればよいという話ではなく、公認権者の私がなぜ公認したかきちんと説明する責務がある」と述べました。

また、石川県能登地方の大雨被害について「即効性があるという意味で予備費の活用を考えたい」と述べ、まずは今年度予算の予備費で対応する考えを示しました。

一方、今回の総裁選挙について「最初は小泉進次郎氏と主に戦うのかなと思っていたが、いろいろな展開があり、本当に全く読めない選挙だった」と振り返りました。

「金融緩和基調は基本的に変えることはしない」

石破新総裁は、27日夜、テレビ東京の「ワールドビジネスサテライト」に出演し、財政出動や金融緩和についての考えを問われ「必要であれば財政出動はするし、金融緩和基調は基本的に変えることはしない。日銀と連携を密にしながら、それぞれが適切な判断をしていく」と述べました。

決選投票 石破氏を新総裁に選出

決選投票は、国会議員1人1票と各都道府県連に1票ずつ割り振られた47票の、あわせて415票で争われました。

その結果、有効票は409票で石破氏が国会議員票189票、都道府県票26票のあわせて215票、高市氏が国会議員票173票、都道府県票21票のあわせて194票で、石破氏が高市氏を逆転し、新しい総裁に選出されました。

石破氏「笑顔で暮らせる安全・安心な国に」

新しい総裁に選出された石破茂氏は、両院議員総会であいさつし「日本国をもう一度、皆が笑顔で暮らせる安全で安心な国にするために全身全霊を尽くす」と決意を述べました。

この中で、石破氏は「岸田総裁が大変な決意をもって、自民党が生まれ変われるように、もう一度国民の信頼を取り戻せるように、職を辞す決断をされた。私たちは一丸となってそれに応えていかなければならない」と述べました。

その上で「私たちは3年余り野にあった。安倍総裁のもとで私は幹事長を拝命し、自由かったつな議論ができる自民党、公平公正な自民党、謙虚な自民党を目指し、皆が心をいつにして政権を奪還した。もう一度そのときに戻りたい」と強調しました。

そして「国民を信じ、勇気と真心を持って真実を語り、この日本国をもう一度、皆が笑顔で暮らせる安全で安心な国にするために全身全霊を尽くしていく」と決意を述べました。

決選投票で逆転は3回目 2回目は安倍氏 対 石破氏

自民党の総裁選挙の決選投票で、1回目の投票で2位だった候補が逆転で勝利したのは3回目となります。

1955年の自民党結党以来、1回目の投票で誰も有効投票の過半数を得られず、上位2人による決選投票が行われたケースは、過去に5回あります。

このうち、1956年に行われた決選投票では、1回目の投票で2位だった石橋湛山氏が1位だった岸信介氏を逆転しました。

また、野党時代の2012年に行われた総裁選挙では5人が立候補し、1回目の投票では、石破元幹事長が安倍元総理大臣を抑えて1位となりました。しかし、国会議員によって行われた決選投票では、安倍氏が逆転して勝利しました。

自民党は両院議員総会のあと臨時の役員会や総務会を開き、石破新総裁に党の役員人事を一任することを確認しました。

森山総務会長は記者会見で「石破新総裁は数々の要職を務めてこられ、極めて豊かな政治経験をお持ちだ。今後、石破新総裁のもと一致団結して国民の期待に応えていかなければならない」と述べました。

鳥取出身の首相は初

石破氏は来月1日に召集される臨時国会の冒頭で行われる総理大臣指名選挙を経て、第102代の総理大臣に就任する見通しです。

鳥取県出身の総理大臣が誕生するのは初めてとなります。

妻 佳子さん 笑顔であいさつ

鳥取市内で開票の様子を見守っていた、石破元幹事長の妻 佳子さんは集まった支援者を前に「今、国内でも諸外国でも大変な状況の中で、石破茂は国の舵取りをすることになりました。多くの方に石破を支えてもらい、いい日本を作っていってもらいたいです」と笑顔であいさつしました。

海外メディアも速報

中国国営の中国中央テレビは、結果が発表された15分後にニュース番組で「石破氏にとっては自民党の総裁選挙への5回目の立候補だった。農業や安全保障、地方創生などさまざまな分野に携わり、自民党の幹事長や政務調査会長などを歴任してきた」などと伝えました。

また、中国共産党系のメディア「環球時報」は日本のメディアの記事を引用しながら「石破氏は自民党内でタカ派とみられ、アメリカと日本やアメリカと韓国の同盟などを統合した『アジア版NATO』の創設を主張している」などと伝えています。

イギリスのロイター通信は「元防衛大臣の石破氏が接戦を制した。過去数十年で最も予測不可能な総裁選のひとつだった」とか「一匹狼を自称する石破氏が、4度の落選を経て自民党のかじ取りを担う」などと報じました。

また、アメリカのAP通信は、石破氏を防衛政策のエキスパートと伝え「石破氏が日本初の女性首相をめざしていた保守派の高市氏を破った。汚職スキャンダルに悩まされていた岸田政権にかわって、自民党は総選挙を前に国民の信頼を取り戻すため、新たな総裁を望んでいた」と報じています。

決選投票で敗れた高市氏「敗北は私自身の力不足」

決選投票で敗れた高市氏は、党本部で記者団に対し「まずは当選された石破新総裁に心よりお祝いを申し上げる。敗北は私自身の力不足で、多くの方に助けていただきながら申し訳ない」と述べました。

その上で、石破新総裁から人事の打診があった場合の対応を問われたのに対し「仮定の話には答えられないし、いまからは一国会議員として、しっかりと自民党を立て直していく一助になればと思っている。みんなで知恵を結集して、国家や国民の利益を最大化していくべく、支えさせていただきたい」と述べました。

小泉氏「堂々たる結果に感謝」

1回目の投票で3位だった小泉氏は党本部で記者団に対し「1回目の投票で議員票で1位、党員票で3位という堂々たる結果を積み上げてくれた皆さんと多くの声援に対し、感謝の気持ちでいっぱいだ」と述べました。

その上で「石破新総裁は、議員や党員の支持によって選ばれたので、自分ができることをしっかりと実行し、支えていきたい」と述べました。

次の衆議院選挙について「新しい総裁が判断することだが、遠からずその機会が来る。今回、私のために時間を惜しまず支えてくれた仲間たちのために、どこにでも応援に行って全力を尽くしていきたい」と述べました。

林氏「支援に感謝 新総裁支える」

1回目の投票で4位だった林氏は、党本部で記者団に対し「非力な私を同志の議員やスタッフ、党員・党友に力いっぱい支えていただき、すばらしい成績を残すことができた。感謝を申し上げ、次の活動に生かしたい」と述べました。

その上で「1人の党所属の国会議員として石破新総裁を支え、いろいろな課題にしっかりと立ち向かっていけるよう努力したい」と述べました。

一方、記者団から次の総裁選挙への意欲を問われたのに対し「今終わったばかりなので、今後のことは、支えていただいた皆さんとよく相談して考えたい」と述べました。

小林氏「石破新総裁に祝意」

1回目の投票で5位だった小林氏は、党本部で記者団に対し「石破新総裁に祝意を申し上げる。今回の結果は私自身の力不足に尽きる。脱派閥選挙を掲げ誰に指示されるわけでもなく、一人ひとりの仲間が立ち上がり、ともに走ってくれたことが心強かった。思うところは訴えることができたが結果についてはしっかりと受け止めたい」と述べました。

茂木氏「石破新総裁のもと一致結束」

1回目の投票で6位だった茂木氏は党本部で記者団に対し「仲間に支えられていい戦いができた。やり残したことはないという思いだ。石破新総裁のもとで、党が一致結束して来たるべき衆議院選挙や、日本が抱える内外のさまざまな難しい課題にしっかり対応していきたい」と述べました。

上川氏「戦い抜いた実感」決選は石破氏に投票

1回目の投票で7位だった上川氏は、党本部で記者団に対し「結果は結果として、戦い抜いた実感を強く持っている。すばらしいチームで成長していくことができたことに感謝しており、このチームを大切にしていきたい」と述べました。

その上で「一番大きな問題となった政治不信や、自民党に対する厳しい目線について、これからもしっかりと見据えていかなければならず、国民と対話を重ねていくことが大事だ」と述べました。

また決選投票では石破氏に投票したことを明らかにしました。

河野氏「団結して日本を前に」

1回目の投票で8位だった河野氏は党本部で記者団に対し「私の力不足だった。石破新総裁のもと、自民党としてしっかりと団結して日本を前に進めるために頑張っていきたい」と述べました。

その上で「新しい内閣が組織されるので、みずからの政策についても取り入れてもらえるよう努力していきたい」と述べました。

加藤氏「“石破丸”と自民党を支える」

1回目の投票で最下位だった加藤氏は夕方、国会内で開かれた陣営の報告会であいさつしました。

この中で、加藤氏は「力不足だったが、15日間お世話になったことに感謝申し上げたい。石破新総裁を先頭に、一丸となってこの荒波を乗り越え、国民の信頼を得る役割を果たしていかなければならない。私も一議員として、『石破丸』と自民党を支え、あすの日本を一緒につくっていきたい」と述べました。

このあと加藤氏は記者団に対し「スタートが遅く準備が足りなかったことを反省し、これからにつなげていきたい。得がたい経験をし、誇りある時間を過ごすことができた」と述べました。

決選投票前に2人が演説

高市氏「私たちの国 成長していかなければ」

1回目の投票で1位となった高市氏は、決選投票の前の演説で「女性である私が決選投票に進ませてもらったことは、自民党にとっても日本にとっても歴史的な瞬間だ」と述べました。

その上で「私たちの国は成長していかなければならない。どこに住んでいても安全に暮らすことができ、必要な医療や福祉、質の高い教育を受けられ、働く場所がある日本列島を一緒につくり、次の世代に受け渡していこう。国でも地方でも選挙に勝ち続ける自民党をつくっていこう」と呼びかけました。

石破氏「国を守っていく 国民を守っていく」

1回目の投票で2位となった石破氏は決選投票の前の演説で「今回の総裁選挙は、岸田総理大臣が自民党に対する多くの不信にけじめをつけるため、みずから身を引いたことに大きな要因がある。岸田総理大臣の3年にわたって内政と外交で果たしてきた大きな功績に心から敬意を表する」と述べました。

その上で「安全保障に長く携わってきた。国を守っていく。そして国民を守っていく。一人一人が幸せを実感できる、安心と安全を実感できる、もう一度、一人一人に笑顔が戻ってくる日本を必ずつくっていく。日本国のために全身全霊を尽くしていく」と訴えました。

投開票の仕組みは

岸田総理大臣の後任を選ぶ自民党総裁選挙は高市経済安全保障担当大臣、小林鷹之氏、林官房長官、小泉進次郎氏、上川外務大臣、加藤元官房長官、河野デジタル大臣、石破元幹事長、茂木幹事長の、今の仕組みで過去最多となる9人が立候補し、国会議員1人1票の「国会議員票」368票と全国の党員・党友による投票で配分が決まる「党員票」368票のあわせて736票で争われました。

午後1時から党本部8階のホールで国会議員による投票が行われ、26日までに党員・党友が郵便などで投票した「党員票」とあわせて開票結果が発表されました。

1回目の投票結果は

有効票735票のうち、
▼高市氏が国会議員票72票、党員票109票のあわせて181票、
▼石破氏が国会議員票46票、党員票108票のあわせて154票、
▼小泉氏が国会議員票75票、党員票61票のあわせて136票、
▼林氏が国会議員票38票、党員票27票のあわせて65票、
▼小林氏が国会議員票41票、党員票19票のあわせて60票、
▼茂木氏が国会議員票34票、党員票13票のあわせて47票、
▼上川氏が国会議員票23票、党員票17票のあわせて40票、
▼河野氏が国会議員票22票、党員票8票のあわせて30票、
▼加藤氏が国会議員票16票、党員票6票のあわせて22票となりました。

この結果、9人の候補者いずれも過半数を獲得できず、1位の高市氏と2位の石破氏の上位2人が、決選投票に進みました。

都道府県連票と党員・党友の得票数をマップで見る

党員票 高市氏・石破氏がそれぞれ約29%獲得

今回の自民党総裁選挙で党員・党友による「党員票」を最も多く獲得したのは高市経済安全保障担当大臣で、全体の30%近くにあたるおよそ20万4000票でした。

一方、新総裁に選出された石破元幹事長は、高市氏に次いで、およそ20万3000票でした。

自民党総裁選挙で全国の105万人あまりの党員・党友による「党員票」の投票率は66.16%で、今回と同様に「党員票」の投票が行われた3年前(69.00%)と比べ、3ポイント近く低くなりました。

9人の候補者の得票です。

▼高市経済安全保障担当大臣が最も多く、およそ29%にあたる20万3802票。

次いで
▼新総裁に選出された石破元幹事長がおよそ29%にあたる20万2558票。

▼小泉進次郎氏がおよそ17%にあたる11万5633票。

▼林官房長官がおよそ7%にあたる5万2149票。

▼小林鷹之氏がおよそ5%にあたる3万5501票。

▼上川外務大臣がおよそ5%にあたる3万2899票。

▼茂木幹事長がおよそ4%にあたる2万6081票。

▼河野デジタル大臣がおよそ2%にあたる1万4971票。

▼加藤元官房長官がおよそ2%にあたる1万1942票でした。

党員票 候補者別では

▼高市氏は、地元の奈良をはじめ、大阪や兵庫などの関西に加え、東京や愛知、福岡など大都市圏でも支持を集め、18の都府県で最も多く得票しました。

▼石破氏は、地元の鳥取をはじめ、山形や大分など、東北や四国、九州で支持を集め、24の道と県で最も多く得票しました。

一方、▼小泉氏は神奈川、▼林氏は山口、▼上川氏は静岡、▼茂木氏は栃木、▼加藤氏は岡山とそれぞれの地元で最も多く得票しました。

党員・党友票 開票作業始まる

札幌市内では午前9時すぎから北海道の党員らを対象にした投票の開票作業が行われました。

自民党北海道連は道内の党員・党友あわせて3万8700人あまりを対象に郵送による投票を行い、27日午前9時すぎから札幌市内のホテルで開票作業が行われました。

会場では担当者らが郵送で届けられた投票用紙を1枚1枚確認し、候補者の名前ごとに振り分けていました。

投開票を前に 候補者は

高市氏「思い残すことない 天命を待つ」

高市経済安全保障担当大臣は27日午前、国会内で記者団に対し「仲間とともに自分自身も精一杯力を尽くしてきた。思い残すことなく活動してきたのできょうは天命を待つということだ」と述べました。

一方、記者団から、麻生副総裁がみずからの派閥の所属議員に高市氏を支援するよう指示したとする報道が出ていることについて問われ「もしそういうお心遣いをいただいたのであれば大変光栄だ。皇室典範などについて考えが非常に近い元総理大臣だと思っている」と述べました。

小林氏「最後まで力を尽くす」

小林鷹之氏は午前、国会内で記者団に対し「9人の候補者の中で知名度という意味では一番下からのスタートだったが、世界をリードする日本をつくるという思いひとつで立候補し、全力で走ってくることができた。最後の最後までしっかりと結果を出すべく力を尽くしていきたい」と述べました。

一方、党内で旧派閥単位でまとまった行動をとろうとする動きがあることについて「自民党と日本が置かれている状況は非常に厳しいということを1人1人の国会議員が自覚した上で投票行動をとることが求められている」と述べました。

林氏「人事を尽くして天命を待つ」

林官房長官は午前9時半ごろ、東京 赤坂の議員宿舎で記者団に対し「閣僚として危機管理という仕事もあったが仲間の議員や秘書に本当に支えてもらい戦いを進めてこられた。最後の最後までしっかり戦い抜きたい。『人事を尽くして天命を待つ』という心境だ」と述べました。

小泉氏「最後まで誠心誠意伝える」

小泉進次郎氏は「投開票日を迎えたが、まだ数時間ある。1人でも多くの議員に自民党を改革し、ともに国民のために働きたいと思ってもらえるよう最後の最後まで誠心誠意、思いを伝え続ける。なんとしても勝利したい」というコメントを出しました。

上川氏「泰然自若 ギリギリまで粘り強く」

上川外務大臣は8時半すぎ、都内で記者団に対し「泰然自若という言葉があるが、自然体で今回の総裁選に臨んだ。1回目の投票がとにかく勝負なので、それに向かって全身全霊を込めて動いていくのみだ。最後の追い込みで、ゴールギリギリまで粘り強く運動していきたい」と述べました。

加藤氏「最後まで賛同得る努力」

加藤元官房長官は9時ごろ明治神宮に参拝したあと、記者団に対し「総裁選挙を最終日まで戦い抜いてこられたことに感謝を申し上げた。いま振り返ってみるとあっという間だったが、やり残したことはまだまだたくさんある。最後まで1人でも多くの賛同を得るべく努力をしていきたい」と述べました。

河野氏「最後まで政策訴える」

河野デジタル大臣は午前、閣議のあとの記者会見で「安全保障や財政、孤立・孤独の問題や老後の不安などの有事について訴え、改革を実現してきたことに賛同をいただいてきたと思う」と述べました。

その上で「総裁選挙の勝利を目指して、最後までしっかりと政策を訴えて頑張っていきたい」と述べました。

石破氏「日本のために必ず勝つ」

石破元幹事長は午前、みずからの陣営の会合で「これ以上ない支援をいただいてきたので必ず応えていく。われわれのためではなく、日本のために、次の時代のために、この戦いは必ず勝たねばならない」と述べました。

そして石破氏に「必勝」の文字が書かれたパンが贈られました。

このあと石破氏は記者団に対し「すべての国民が安心して暮らせる。一部の人のための政治ではなく、困っている人や苦しい人の思いに届くような政治をしていきたい」と述べました。

一方、旧派閥単位でまとまった行動をとろうとする動きがあることについて「かつては『派閥で決めたから』ということだったが、今回はそれぞれの議員の思いが問われる選挙だ。政策や、自民党をどうしていくかということで決めるのではないか」と述べました。

茂木氏「希望持てる日本に」

茂木幹事長は午前11時ごろ、国会内で記者団に対し「本当にチームが一丸となってよい戦いができたと思っている。支えてくれた多くの党員や議員、スタッフにも感謝したい。一人ひとりが活躍でき、誰もが将来に希望を持てる日本に向けてこれからもしっかり活動していきたい」と述べました。

また、決選投票では旧茂木派としてどう対応するのか質問されたのに対し、「ここまで一緒にやってきたので、一緒に行動できればと思う」と述べました。